1997年11月1日第11号
幸福ニュース
幽霊

みなさんは、幽霊の存在を信じますか? 実在するかどうかはさておき、自分の心の中に幽霊を飼っている人は、意外と多いのではないでしょうか?

こういう話があります。
ある家で5才の男の子がおばあさんに「おばあちゃん、いつ死ぬの。」と聞きました。可愛い孫から思いもよらない質問をうけてビックリしたおばあさん、「はてな、今までこんな事を言う子ではなかったのに。そうだ、きっと嫁が、私が早く死ねばいいとか何とか言ったのだろう。いや、きっとそうにちがいない。」と思ってしまいました。

それから何かにつけて、お嫁さんの言う事する事を悪くとるようになりました。だんだん、二人の仲は悪くなってきます。

これを心配したお爺さんが、男の子に何故そんな事を言ったのかよくよく聞いてみました。すると何の事はない、その前日、テレビでおばあさんのお葬式があった、そういうドラマがあったので、ただ聞いただけだったという事がわかりました。

それを、事実をたしかめるか、いい方へ受け止めて、「あ、孫が私のことを心配してくれているんだな。」と思えばよかったのですが、悪い方へ考えてしまったために、ありもしない幽霊を心の中につくりあげてしまい人間関係をおかしくしてしまったのです。

皆さんもこいうことはございませんか。自分の心の中に幽霊を飼っていないか、時々、心のお掃除をしてみてはいかがでしょう。

                                                                    合掌

坂村真民詩集 「種」

母の名を種といった
だからわたしは
どんなものの種でも
大切にする
とくに梅ぼしの種は
決して捨てない
必ず割って種を食べる
そうすると
母のいのちのようなものが
わたしに生れてくる
産む
産め
梅にはそういう
ウブスナの神のような
ふしぎな力がある

「正食道2」 沖正弘
(季節のものをバランスよく食べる)
身体に必要な鉱物性物質の主なものは、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、カルツウムの四つで、この陰陽のバランスがうまくとれていないと身体不調をもたらします。

これらの鉱物性物質は、細胞の代謝に関係しており、血液によって運ばれる栄養物質を細胞に取りいれたり、老廃物を排泄したりする働きをします。それぞれの分担がちがうために、バランスがくずれると、栄養が素通りしたり、老廃物がたまったままになってしまいます。

人間の身体では、ナトリウムとカルシウムがマグネシウムとカリウムより多くなくてはなりません。ことにカルシウムは細胞と体液とのあいだの滲透圧の正常性を保つので、栄養と老廃物の正常な取引を管理しているものだということができます。

ヨガの長寿食はカルシウムおよびナトリウムの多いものになっており、科学的知識もないころに、これを探り当てている生活の智恵には驚きます。ナトリウムは、炭酸ガスを体外に排出する役割を果たしています。

マグネシウムが多すぎると、硬化萎縮の老化現象をきたし、カリウムが多すぎると体内で行われる酸化作用が妨害されます。マグネシウムとカリウムとは、野菜に非常に多いので、野菜食をする場合、これに対抗するナトリウムを塩で多く取りいれなければなりません。砂糖で味づけした野菜料理だけを食すると害があります。

また、日本は地質的にカルシウム不足なので、小魚、牛乳、海藻などで意識的に補給する必要があります。欧米人はほとんど海藻を食べません。ヨーロッパの土は日本の五倍のカルシウムがふくまれているそうです。東洋人がミネラルの宝庫である海藻を多く食するのは生活の知恵であるとともにバランス維持のための天の配剤であると思います。

ヨガの適食は植物性食物が主です。これも、人間の自然状態の食生活を回復するためです。元来無機のものから有機物を合成できるのは植物だけで、陰性生物の植物が集中貯蔵したものを、陽性生物の動物は分解し、分散します。それをさらに植物が吸収するというふうに、動植物はこの二つの相異なった働きの協力で共存共栄しています。

この循環系は最近の公害問題などで、広く一般図書や雑誌・新間などで紹介されていますが、ヨガでは、動物は植物によってその生活を保つのが自然と考えています。なかんずく人間は本来、植物食をしていたのですから、ヨガでは動物食をかなり制限します。

インドヨギは動物食は、乳、乳製品、卵、皮骨およぴ内臓に限っております。ほかにイナゴとか、蜂蜜、貝類を食することもあります。猿でも、肉食を常としている類はありません。強いていえば、カニクイザルやヒヒ類が肉食をしますが、もともとキネズミから分岐した猿や類人猿は、木の実を食ペるのが自然なのです。

人間の歯を見てもあごの構造を見ても腕力や走力を見ても、これはどうしても猛獣の身体ではありません。自分より大きな動物を捕えて食ぺるというようなことは、プロメテウスが火を盗み出す以前にはとても考えられなかったことでしょう。人間は今では猛獣以上に恐ろしい心をもった動物となり、特に肉食の盛んな国では、年間1人当たり二百キロもの肉を食べるといいます。(続く)

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