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2019年05月20日幸福ニュース第780号
『学校の「当たり前」をやめた』

『学校の「当たり前」をやめた』
(工藤勇一著、時事通信社)
 
全国から見学者の絶えない、千代田区立麹町中学校の校長が行った画期的な学校改革の本です。教育、行政関係者のみならず、子供を持つ親や祖父母の方々、また日本を変えたい人全員が読むべき素晴らしい本だと思います。
 
1.基本的な考え方

  1. 目的と手段を取り違えない。
  2. 上位目標を忘れない。
  3. 自律の為の教育を大切にする。
 
2.学校は何のためにあるのか?「学校は子供達が社会の中でよりよく生きていけるようにする為にある」と著者は考えています。その為には、子供達には、「自ら考え、自ら判断し、自ら決定し、自ら行動する資質」、すなわち、『自律』する力を身につけさせていく必要がある。これが、教育の原点であり、急変化している時代だからこそ、そこに立ち返ることが大事。
 
3.今、日本の学校は自立を育むことと、真逆のことをしているように感じる。それは、手段が目的化しているからである。だから、目的と手段を見直し、学校をリ・デザインする必要がある。目的の本質を見極め、適切な手段を考え抜き、コミュニケーションを取りながら実行していく。
 
4.ただ、こなすためだけの宿題を廃止した。できない問題をできるようにするために、そして、生徒が自律的に主体的に学ぼうとする仕組みを作っていった。
 
5.テストの目的は学力の定着を図るため。中間・期末テストは廃止し、再チャレンジの出来る単元ごとのテストと出題範囲の無い実力テストにした。生徒全員が各単元の内容を確実に習得し、前へ進むことが出来るようにすることが重要。
 
6.一クラス一担任による固定担任制をやめ、学年ごとの全教員で学年の生徒をみるチーム担任制にした。教員間の連携が大事なので、コミュニケーションを取りあい、情報の共有を図っている。
 
7.運動会のクラス対抗も生徒自身が廃止して、生徒の誰もが楽しめる運動会を、何回も話し合いながら、生徒達自身が作り上げた。
 
8.生徒指導は叱る優先順位を考えて行うようにした。命や人権に関わる事や差別や暴力、犯罪といった行為には厳しく対応し、自身の言動の意味を認識させる必要がある。どうでもいいことと、どうでもよくないことを分けて叱る。私服で登校してもよい期間もある。
 
9.学習指導要領に教員の意識が縛られていて、自由な発想が奪われてしまっている。学習指導要領は、あくまでも国が定める教育課程の大綱的な基準に過ぎない。
 
10.問題は作られる。大人たちが問題だと思うから、問題行動と見なされてしまう。勉強する方法は他にもあり、学校は大人になるための一つの手段に過ぎないという考えが普通になれば、「不登校」という言葉すら存在しなくなる。子供の発達はそれぞれである。
 
11.未来を生きる子供達に必要な力を養う為に、地域、大学、民間企業と連携して、社会とシームレスな問題解決型カリキュラム作りを行い、能力向上を図った。
a.言語や情報を使いこなす能力。
b.自分をコントロールする能力。
c.多様な集団の中で協働できる能力
d.創造力
e.行動力
 
12.明確な目的を持った宿泊研修でプロジェクトの提案や、対話を繰り返し、対立を乗り越える合意形成を図る訓練を行っている。修学旅行は旅行会社とのタイアップによる企画型の取材旅行である。どちらも、社会人として必要な能力を養う。
 
13.答えのない課題に取り組む「クエストエヂュケーション」
「クエストエヂュケーション」は、生徒が実在する企業の社員になったという想定の下、与えられたミッションを順番にクリアしていきながら、ビジネス上の課題にグループで取り組むもので、企業と提携し、一年間行う。(全国では2万人の生徒が参加している。)
 
14.当たり前を徹底的に見直す学校づくり。
現状の課題を教員と共にリスト化し、解決を行った。教員自身の自律を高め、教員の労働時間削減も意識しながら共同で取り組んだ結果、教員が本来取り組むべき仕事に使える時間が増えた。
 
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*「3つの質問であなたの人生が変わる!心理療法『内観』!」
職場人間関係、夫婦嫁姑不仲、子供問題、うつ病、適応障害、愛着障害、パニック障害、各種依存症、摂食障害、自己啓発、社員研修等に効果。


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<「内観」の種類>
1週間宿泊の「集中内観」(毎月1回)
多忙な人は1ヶ月間自宅での「Eメール内観」(いつでも随時)
試しや再体験の為の「一日内観」(いつでも随時)を選べます。
一日内観とEメール内観という組み合わせもあります。
 
集中内観
(A)6月21日(金)15時~27日(木)15時
(B)7月16日(火)~22日(月)

 
蓮華院誕生寺内観研修所ホームページ
http://www.rengein.jp/naikan/
(電話0968-72-3300  Eメールnaikan@rengein.jp
 
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15.対立が発生した場合、上位目的を見据えて対話を図ることにより、トラブルを学びに変えるようにした。私が教育委員会にいた時の優先順位は、(1)生徒、(2)保護者、(3)区民、(4)学校、(5)教育委員会の順番だった。
 
16.学校をコミュニティスクールにする。
地域支援本部型のコミュニティスクール。最も大切なポイントは学校運営協議会のメンバー選び。組織に対する苦情や不平不満は、「当事者意識」と表裏の関係にある。自身に当事者意識があれば、文句を言うより先に、「どうすればよいか」を考え、行動を起こします。逆に当事者意識がないと、「お客様感覚」で何か不都合が起きると、自分ではない周りの誰かのせいにするものです。保護者にも、教員にも生徒にも当事者意識を持ってもらうことが重要。
 
17.責任と権限がやりがいを生む。
人は創意工夫ができるからこそ、やりがいをもって仕事に取り組む。だから、私は、人に仕事をお願いする際、「責任と権限」を意識しています。
 
18.生徒達の自己肯定感の向上を図るとは、即ち、「世の中ってまんざらでもない!大人って結構素敵だ!」と思える学校づくりである。その為には、子供達を自律させることが重要。何か課題に直面した時、どうすれば解決できるかを自らの頭で考え、周囲を巻き込みながら解決へと導いていく。そうした力を養い、早く大人になりたいと思わせる為には、大人子供達に手をかけすぎず、自分で考え、判断、決定、行動させる機会を与える事が大切。子供は大人がきめ細やかに手をかければかけるほど自立できなくなることを、大人達は今一度認識する必要がある。
 
19.社会で必要な非認知スキルを育てる。
麹町中生徒の望ましい3つの行動特性。

  1. 自律的に活動する。
(感情のコントロール。見通しを持って計画的に行動。ルールを踏まえて建設的に主張)
  1. 異質な集団で交流する。
(他者の立場で考える。他者との協働。意見の対立や理解の相違の解決)
  1. 相互作用的に色々な道具を用いる。
(様々な場面で言葉や技能を使いこなす。信頼できる知識や情報を収集し有効活用)
 
20.変革を阻んでいるのは、法律や制度よりも、「人」。学校の当たり前を疑うところから始める。
 
21. 学びはそもそもアクティブ・ラーニング。何故なら、人が社会で生きていくスタイルそのものが、アクティブ・ラーニングだからです。ICT(Information and Communication Technology)では使いやすさと管理のしやすさが大事。
 
22学校教育の上位目的に照らし合わせて、最適な手段ではないと判断したら、たとえ100年続いてきた仕組みであっても、変えようとする柔軟性を持つことが重要。大切なのは、当たり前に疑問を持ち、目的と手段の観点から、改善を図っていく事で、時代の変化と共に、常に見直し、改良を加え、子供達の為に革新を起こしていく。
 
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*「内観フォローアップ・コースを新設!」
集中内観やEメール内観を終えた方々の為のEメールによる
フォローアップ・コースです。一人ではなかなか日常内観を継続
しにくいので、そのサポートを行い、内観の習慣化を図り、より
良い人生を送る事を目的としています。

http://www.rengein.jp/naikan/other/
 
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【坂村真民詩集】
「手のひらと足のうら」
 
利他行に
あけくれたひとの
手のひらの
うつくしさよ
きよさよ
あたたかさよ
 
下坐行に
あけくれたひとの
足のうらの
こうごうしさよ
ひかりよ
ありがたさよ
 
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*TEDx動画『3つの質問で幸せになる」
“The Way to Happiness by Three Questions”(日本語音声)
(English, Dutch, Russian, Japanese subtitles)  
https://www.youtube.com/watch?v=4PN9A5daBM0

視聴者数は2019年5月中旬に5,170名を超え更に伸びています。
 
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【名 言 集】
「ものの見方を正しくして、その原因と結果とをよくわきまえる。すべての苦しみのもとは、心の中の煩悩であるから、その煩悩がなくなれば、苦しみのない境地が現れることを正しく知るのである。見方を誤るから、我という考えや、原因・結果の法則を無視する考えが起こり、この間違った考えに囚われて煩悩を起こし、迷い苦しむ。」(一切漏経)
 
*「変化なくして進歩は不可能だ。考え方を変えられない人間に、変えられる事など何もない」バーナード・ショー(英、劇作家)
 
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*日本内観研修所協会ホームページ
内観テープを聞くことが出来ます。動画も見れます。

http://naikanken.com/
 
*自己発見の会ホームページ

https://www.n-classic.net/
 
*お悩みがある方はnaikan@rengein.jpへメールされて下さい。
お電話は0968-72-3300へおかけください。
 
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*米中貿易戦争は、実弾を撃っていないけれど


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