2001年8月10日第135号
幸福ニュース

【 『勝ち組』の構想力 】

(大前研一・田原総一朗共著、PHP研究所)

いよいよ小泉首相の唱える構造改革の第一弾として、重要な来年度の予算編成が始まりました。そこで、今後日本はどうなるのか、民間企業や我々はどうすればよいのか。参考になる良い本が出版されましたので、ご紹介させて頂きます。

日本はこの十年間、最も将来性のない産業や地域に投資を続け、21世紀の繁栄のための準備を怠ってきた。このままいけば、日本はインド型貧困の分配に陥る。日本にとって強い産業という『財布君』が頼れなくなりつつある。

ボーダーレス経済では、ケインズ経済学の効果はゼロである。(ケインズ経済学は閉鎖国家の場合有効。)今有効な経済学は、サプライサイドの経済学である。(竹中大臣はサプライサイダー。)

先進国は知識の付加価値でメシを食う時代。情報技術によって知的付加価値で飯を食べる時代。情報を受信し、それに知的付加価値をつけて発信する。そこでつけた付加価値が自分の富になる。

ボーダーレス経済においては、生産の場所は、物流に支障がなければ、世界中どこでもかまわない。これからは、サービス経済の時代(メーカーでも、サービス的な要素の仕事でメシを食う)である。

中国の経済的実力が急速に高まっている。国営企業の自由競争化、倒産の自由化(国はもう面倒をみない)により、輸出できるほどの高品質の工業製品を製造できるようになり、アジアをはじめとして、世界各国への輸出が急速に伸びている。

日本が生き延びるには、中国を『内包化』する以外にない。自分の競争力の中に中国というものの競争力を取り込んだ会社、取り込んだ地域、取り込んだ人が勝つ、これがユニクロ化ということであり、日本では今後、あらゆる産業、あらゆる会社がユニクロ化するであろう。

企業の経営は永久連続革命であり、企業は成功した原因が元で失敗する。危機感を持ち続ける会社はうまくいく。成功している会社は、現場主義であり、会社の組織単位は小さい方がよい。トップは、方向性とスピードと程度を示すことが重要である。

不況ではなく、時代が変わったのだとリーダーが認識することが必要である。

シティバンクの携帯電話ブランチ戦略・・・携帯電話にすべての銀行機能を取り込み、2005年までに10億口座を達成する。携帯電話が銀行支店や財布代わりになる。そういう時代に向っているという認識が必要である。

今後の学校教育は、答えを教えるのではなく、答えのないところから新しい答えを出して、その答えの質を競うという知的付加価値をつける教育が必要である。

光ファイバーケーブルを引くだけでなく、それを使って何をするかが一番大事で、そこの議論があまりされていない。(例、教育や医療に使う。)

インターネットの第2ラウンド、ユーザーに使いやすいソフトをつくる競争では、日本が有利なのではないか。

アメリカやシンガポールに見る貸し席経済の繁栄。世界中から、お金や企業や情報や人を集める。日本を、集まりやすい国・社会に変える事が必要。

アメリカの政治家とロビイストは政府が企業のじゃまをしないように、つまり、規制を加えないように活動する。日本は逆である。

建築部品の外国との相互認証・住宅のユニクロ化で建設コストを半減し、建て替え需要をおこすのが、個人金融資産1400兆円出動のカギであり、本格的な改革と繁栄へつながる。

という事で、著者は今後の大きな流れとして、「日本全体のユニクロ化」が進むと考えている。そして、それが出来た会社は繁栄し、日本もその方向へと改革する必要性を強く訴えている。さて、あなたは、どうしますか?

【坂村真民詩集】

《 あとからくる者のために 》

あとからくる者のために

苦労をするのだ

我慢をするのだ

田を耕し

種を用意しておくのだ

あとからくる者のために

しんみんよお前は

詩を書いておくのだ

あとからくる者のために

山を川を海を

きれいにしておくのだ

あああとからくる者のために

みなそれぞれの力を傾けるのだ

あとからあとから続いてくる

あの可愛い者たちのために

未来を受け継ぐ者たちのために

みな夫々自分で出来る何かをしてゆくのだ

【仏語集】

 世は常に燃えている。貪(むさぼ)りと瞋(いか)りと愚かさの火に燃えている。この火の宅(いえ)から、一刻も早く逃げ出さなければならない。(法句経)

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第133号 説得術

第131号 小中学校の不登校

第129号 第24回日本内観学会

第127号 大茶盛

第125号 中国感想記

第134号 笑顔と涙をありがとう

第132号 拒食症

第130号 見えない自分との決別

第128号 志高く生きる

第126号 プロカウンセラーの聞く技術

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