2006年2月24日第344号
幸福ニュース

【 19才男性の内観)】

 私は研修という形でこの集中内観に参加させていただき、とても今までの自分が嫌で嫌で仕方がありません。正直に言いますと、 私はこの内観に全く興味もなく、やる気も一切ありませんでした。その時の私の気持ちは、「研修だから仕方ない。一週間行くだけ 行くか。」と思いながらやって参りました。

 ですから、初日の内観など、まったく考えずに、ただ言葉を並べて言っていただけでした。実際に初日はなかなか思い出せない 部分もあったので、自分の中で少しばかり適当な事を言っていました。

 二日目の時は、母と父について調べていました。頭の中は初日とあまり変わらずでしたが、朝と昼のテープを聞いていて、涙が 止まりませんでした。テープの人達は非常に深い所まで内観してらっしゃるのに比べ、私は本当に怠けていると自分で思いました。

 それからは、深いとは言えませんが、自分なりによく調べたと思います。一回目の母を調べていると、当たり前の事と思ってい た事が、実は私がお世話になっている事であり、それに今まで気がつかなかった自分が恥ずかしいです。

 それに対して、私は母にして返した事はあるけれども、母にしてもらった事に比べたら、全然恩返しができていなく、じぶんが どれだけ母に甘えていたかという、自分の弱さを痛感しました。ご迷惑をかけた事は、小さい頃からよくありましたが、自分の中 では、中学時代と高校時代、現在までの自分が非常に母に迷惑をかけていました。

 一回目の時は非常に内観が浅かったようで、一つの事しか出てこなくて困ってました。二回目の時は一回目の時より深く内観で きた様で、ついさっきの事のように思い出しました。

 その母にかけたご迷惑とは、やはり自分が非行にはしった事です。学校にはなかなか行かず、毎日家に居るか、友達と遊んでい ました。特に迷惑と思ったのは、夜中に家を出ることでした。何度も何度も繰り返し母に注意を受けましたが、その時の自分は友 達と遊びたい、ただそれだけの事で母の言葉をまったく聞いておりませんでした。

 しかし、内観をさせていただき、母がどれだけ私を愛し、どれだけ心配してくれていたのかという気持ちを痛いほど知りました。 私は自分の母の事を他人に近い存在にしか思っていなかたのかも知れません。だから、何も母の気持ちも分からず、自分の欲求の 為に行動していたんだと思います。

 父の時も母と変わらずに、一回目の時より二回目の内観が非常に深かったと思います。父にお世話になった事は、やはりお金の 事です。自分が小さい時から、洋服やご飯代等の為に働いてくださいました。

 中学の時には学校に行っていないのに学費を払ってもらいました。その時はお金のムダとしか思っていませんでしたが、それは 父の優しさだったということが分かりました。特に高校に入ってからは、父は単身で岡山の方へ行き、私の学費のため、家族の生 活の為に、一生懸命になって働いていただきました。本当に感謝したいと思います。

 して返しました事は、父が休日などで家に戻ってくる前日などに父の好きな洋画のビデオを借りたりして、帰って来たときに見 せたりしました。他には父のたばこや雑誌などを買いにおつかいに行ったぐらいです。母の時同様に、私は何一つ恩返ししていま せん。

 ご迷惑をかけました事は、やはり中学、高校時代、現在の私です。学校もろくに行かず、遊びにばっかり集中していました。父 が久しぶりに戻って来た時も、私は外出してたり、泊まりにいったりなどばかりでした。

 それが何日か続いたある日、家に帰ると母から手紙を渡されました。その手紙には、「遊ぶなとは言わないが、私も母も心配し ている。もし、お前が事故とかにあったりとかを考えると、私も母も寝れない。」とのような事が書いてありました。父に対して も、私は高い学費とか色々と物を買ってもらっているのに、私は本当に迷惑しか与えていなかったという事を知りました。

 内観をさせていただき正直に思った事ですが、私は本当に両親に甘えていました。実際に養育費の計算をさせていただいて、自 分でびっくりする額でした。

 私は本当に今までの人生だめだったと思います。両親にぬくぬくと何不自由のない生活をさせていただいていたのに、自分の欲 求のため、自分の身勝手な行動で父母を苦しめていたと思います。過去に戻れるなら戻ってやりなおしたい。しかし、人生にはそん な事はできません。なので、私はその今の気持ちを忘れずに、今日から新しい人生を送りたいと思います。

【坂村真民詩集】

《 ある懺悔 》

受けた御恩も

お返しせずに参りました

この不実者を

手を取って

お渡し下さる

仏のお慈悲が

ここにきてやっとわかりました

このつぎの世では

もう決してあんなことは致しません

生まれ変わった人間になり

罪のつぐないをいたしとうございます

三途の川の魚たちのような

きれいな眼になり

母をさがして歩きます

【仏語集】

 もし、心が邪悪に引かれ、欲にとらわれようとするなら、これをおさえなければならない。心に従わず、心の主(あるじ)とな れ。心は人を仏にし、また、畜生にする。迷って鬼となり、さとって仏と成るのも、みな、この心のしわざである。だから、よく 心を正しくし、道に外れないよう努めるがよい。(般泥しゃ経)

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