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2007年10月26日第401号
幸福ニュース

【 家族への内観 】

 母に対しては、毎日のように顔を合わせており、母の存在がう っとうしく感じることもあった。これまでも、不倫だの離婚だの と私の人生を邪魔しているようにも感じていた。私はこの思いが あった為に、結局は自分の失敗や低調を母のせいだと恨み、責任 逃れをしていた事に気付いた。

 しかし、お世話になってきた事や、養育費、母の思いを考えた 時、今まで当たり前のようにしてもらっていた事が、とても有り 難く、また、辛く苦しかったからこそ出ていた「離婚」の言葉の 裏にある母の思いを分かってあげようとか、どうしてだろうと考 える事さえせず、むしろ罰が下った等考え、とても恥ずかしく情 けなくなり、申し訳なかったと反省した。

 後も、結婚するまでは、母と二人暮しをしていくが、これまで 散々甘えてきた家事を自ら進んで行い、母に感謝の言葉とねぎら いの言葉を一日に一回はきちんと言える様にしたい。また、金銭 面で迷惑をかけてきたため、計画的に経済面でのやりくりをして いきたいと思う。

 父に対しては、始めから暴力、酒、ケンカという事が思い出さ れ、感謝する余地があるのだろうかとか、母に離婚され独りにな ってしまったのは、罰が下り当然のことではないかという思いし かなかった。

 私は父に対し、怒り恨みが強く、父に対しては怒りの感情をコ ントロールする事ができず、顔を合わせばケンカになるというよ うな接し方しかしてこなかった。

 このような思いや考えから、私は父に会うのを避け、父のこと を考える事すら拒否するようになっていた。しかし、内観を受け、 まず事実を確かめているうち、その事実を違った角度、父からの 視点等でみることができた。

 すると、不思議なようにこれまでの怒り、恨み等がスッと背中 から抜けていくのを感じた。と同時に、これまで父にお世話にな った事、朝早くから遅くまで、危険と隣り合わせの仕事をして、 一生懸命身を削り、育ててきてくれた事が、とても有り難く感じ た。

 最も強く痛感したのは、私は幼い頃、父の事がとても大好きで、 いつも甘え、我がままを言い、ひざの上で抱かれていた光景がま ざまざと浮かんできた時だった。

 あんなに大好きで、私がどんなに失敗しても、暖かく見守って いてくれたのにと、幼い頃の自分と父の関係を思い出すと、現在 の父に対する自分の言葉、行動がどんなに愚かであるかを思い知 ったように感じる。離婚しても私にとってはいつまでも父親であ り、何ものにも換えられない唯一の存在である。

 私は帰省後、まず父に会い、この内観が私にとってどのような 体験になったかという事を話したいと思う。理解されないかもし れないが、繰り返し自分の思い、気付きを忘れない為にも、語っ ていきたいと思う。

 そして今後は、少なくとも月に一〜二回は父に会いに行き、掃 除や食事を作ったり、時には買い物に行ったり等して感謝の気持 ちを態度で示していたと思う。

 弟に対しては、私は守ってきたという、どこか正義を貫いたと いう自己満足に浸ってきた。ところが、して返した事を調べても、 どこからも出て来ず、私が弟を守ってきたという事は、弟に対し て何も返す事が出来ていなかったという事に気付いた。

 それにも関わらず、私は守ってきてやったのだと自己満足に浸 っており、とても恥ずかしく感じた。弟の大切な時期、成長期を 見ているようで見ていなかったという事に対し、とても申し訳な く、情けなく思う。

 今後はいつでも気にかけている事を伝えつつ、弟の人生を暖か く見守り、思いやりを持って接していきたいと思う。また、悩み 等があれば、その事を話しやすい環境づくりをし、弟の思いを引 き出し、ゆっくり聞く事のできる余裕を持っていたいと思う。

 私はこれまで家族は一緒にいるもので、形にこだわっていたの だと思う。世の中には親のいない人、片親の人、生き別れた人等、 様々な人がいる。私の家族はばらばらであると感じていたが、今 は、父、母、弟が存在することにまず感謝したいと思う。

【坂村真民詩集】

《 みえるて・どんなん 》

太陽が昇っても
電灯がついても
みえるて・どんなん?
いったいわたしたちは何を見
何を見ようとしているのだろう
目の見えない人が
本当のものを見
目の見える者が
つまらぬものばかり
見ているとも言えよう

みえるて・どんなん?
この盲児の短い言葉が
今暁のわたしの胸に
矢のように突き刺さった
師よこの眼を開かせたまえ

【仏語集】

 災いが内からわくことを知らず、東や西の方角から来るように 思うのは愚かである。内を修めないで外を守ろうとするのは誤り である。(六方礼経)

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