1999年5月10日第65号
幸福ニュース

【  功徳行  】

功徳について、考えてみたいと思います。

私たちは、お詣りの最後に、「願わくは、この功徳を以て普く一切に及ぼし我等と衆生と皆共に仏道を成ぜん」、また僧侶も修法のなかで、「以我功徳力 如来加持力 乃以法界力 普供養而住」と唱えます。

功徳とは、これが形のある物のように示し表せるのであれば、簡単に理解してもらえるのですが、何といっても目に見えないものですから、説明が困難であると同時に、理解もまた難しいのです。

そこで、まず辞書をみますと、「功徳は、よい行い。徳は、わが内に得たもの。すなわち、功徳とは、外に向かってよい結果を結ぶとともに、内に向かっては、人間形成によい因子を加えるものであり、その内的側面をさしていう。」

更には、「功徳は、わが身の内にたくわえられるばかりでなく、よい行為やよい結果を生ずる源となるもの。こうした功徳は、自分のためばかりでなく、他をも幸せにすることができる。」とあります。

難しい表現になっていますが、功徳を積んだ結果、余慶に顕れるのがご利益(りやく)です。余慶というのは、以前に、または祖先が残した良い行いに対して、その報いとして子孫に巡る良いこと。格言には「積善の家に余慶あり、積不善の家に余殃(よおう)あり。」とあります。

皆さんが信心する場合、願いや目的を待ってお祈りします。もちろん、そうした願いを持って努力し、信仰を深めていくのですから、決して否定するものではありません。願いを導入の門として、正しい信仰を会得するためにも、いま一度、信仰と功徳の基本を考えてみたいと思います。

信仰心から功徳を積む方法は、幾つもあります。思いつくままに書き出しますと、たとえば、

一.日頃から社会に対して施しをする。今風には、ボランティア活動があります。
一.七布施を実践する。(眼施、和顔施、舌施、身施、心施、牀座(しょうざ)施、房舎施)
一.布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧の六波羅密(ろくはらみつ)を行う。
一.日々、在家勤行に努める。
一.ご先祖さまに対して廻向供養を行う。
一.道場で修行する。蓮華院の「功徳行」もそうです。

問題は、心をどこに置くかです。心から行えば、全てが功徳を積むことになりますが、心を「そこ」に置かずして、違った「どこか」に置いたとき、その行為は、単なる行動で終わってしまうのです。

その「そこ」とは、どこでしょうか。端的にいうと、心を自分の願望成就だけに置いてはいけない。いたずらに願い事だけを求めないで、心を仏さまの方に向けて功徳を積む。「そこ」とは、仏さまの側に心を置くことです。

たとえば、篤農家が米を作るときは、まず藁(わら)を作れといいます。この意味は、基本に努力さえすれば、米は求めずとも得られるが、基礎作りを怠ると、いわずとも米は得られない、という教えです。

開経偈の最後に「願解如来真実義」とあります。願わくは如来の真実のお心を解らせて下さい、という意味ですが、要は願いごとに終始するようでは、世にいう「ご利益信心」の域をでません。仏さまの大慈悲を解して努力するのが、本来の「功徳を積む」ということに通じるのです。

ことわざに「情けは人のためならず、巡りめぐって己がためなり。」とあります。 情けと功徳が、同義語であることはいうまでもないでしょう。合掌

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「一切れのパンではなく、多くの人は、愛に、小さなほほえみに飢えているのです。」 (マザー・テレサ)

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【坂村真民詩集】

《 たんぽぽ時代 》

たんぼぽのうたがうたわれ
たんぽぽのうたがひろがり
やがてたんぽぽの時代が
やってくるでしょう
たんぽぽは幸せを与える花
神のことばを伝える花
ふまれても
不幸を言わず
どろまみれになっても
たちあがり
根強く生きて
太陽のような花をつけ
不幸な人があれば
飛んでいって慰め
さびしがっている病人があれば
その窓の下に根をおろして
話し相手になってやり
地球のいたるところに咲く
世界の花
友よ
たんぽぽの花を胸につけ
新しい時代をひらいてゆこう
しんの平和がくるように

【仏語集】

人は互いに敬愛し、施しあわなければならないのに、わずかな利害のために、互いに憎み争うことだけをしている。しかも、争う気持ちがほんのわずかでも、時の経過に従ってますます大きく激しくなり、大きな恨みになることを知らない。

人はこの愛欲の世界に、ひとり生まれ、ひとり死ぬ。未来の報いは代わって受けてくれるものがなく、おのれひとりでそれに当たらなければならない。(無量寿経)(The Teaching of Buddha)

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