2005年8月5日第310号
幸福ニュース

【 れんげ農苑便り(3)】

「自然と繋がっている私たちのいのち」

 先日田んぼの中で羽化するトンボを見つけた。あちらこちらに抜け殻があり、この僅か5畝のこの田んぼから巣立ったトンボは何匹いるのかを想像してみた。分かる訳はないが、農場の上にはいつもトンボが飛び交っているのでたくさんいるということだけは確かだ。

 田んぼにはトンボだけでなく、蜘蛛、カマキリ、蛙などなどたくさんの生き物がいると言うことは前回書いたとおりだが、これらの生き物がこの田んぼで生きていると言うことはそこに餌にできるより小さい虫や微生物の食物連鎖があり、数え切れない程の数いるということである。ここまでは誰でも理解できる話であろう。

 でも実はこの虫や微生物の数が私たちの命を支えてくれているのである。いのちが豊富な田畑で取れた農産物にはたくさんのいのちが包含されている。そのたくさんのいのちで私たちの健康は維持されている。

 毎日インスタントラーメンばかり食べていれば肝臓が悪くなり病気になるだろうし、化学肥料や農薬付けの野菜ばかり食べていても、私たちの寿命は短くなるだろう。

 トマトでもきゅうりでも良いが、スーパーで買ってきたものと農薬や化学肥料を使わずに有機物をたくさん投入して作った野菜は日持ちや腐れ方に大きな違いある。私は同じ野菜でもそこに包含されているいのちの量が違うからではないかと考える。

 私たちの食べ物は土を介さずにできるものはない。(最近では例外的にビルの中でできる水耕栽培の野菜があるが…?)牛乳や肉でさえその元となる餌を考えれば土からである。私たちも死ねば土に返るように、私たちの体も作物も土と水で出来ているといっても過言ではない。

 そして、そうであるならば、私たちの健康や命は、健全な土ときれいな水と空気次第と言うことではないだろうか。(れんげ農苑長 平野喜幸)

【坂村真民詩集】

《 そのうち 》

山をうたう詩人もいなくなるだろう

川をうたう歌人もいなくなるだろう

僅かに雲をうたう少女たちが残るだけで

少年たちは草笛も竹笛も知らなくて

大人になるだろう

海辺に群がる人があっても

水着だけが売れ

秋風と共に無縁の海となろう

そのうち

そのうち

何もかもがこの国から

消え去ってゆくだろう

だから今のうちにうたわねばならぬ

人が寝ている時一人起きて

いのちのうたを作らねばならぬ

【仏語集】

 花は咲く縁が集まって咲き、葉は散る縁が集まって散る。ひとり咲き、ひとり散るのではない。縁によって咲き、縁によって散るのであるから、どんなものも、みなうつり変わる。ひとりで存在するものも、常にとどまるものもない。(華厳経)

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