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2007年11月23日第403号
幸福ニュース

【 伝説のスピーチ 】

 今日11月24日は、『無買日』です。Buy Nothing Day(無 買デー)は1年に1日だけ、何も(本当に必要なもの以外は)買わ ずに過ごして、消費について考えてみようという日です。1992年 にカナダで始まり、現在35カ国の人々がこの運動に参加していま す。

 『無買日(Buy Nothing Day)』はできるだけ多くの人に、買 い物について考えてみてほしい日です。 この日は、お買い物以 外の何か楽しいことをして1日を過ごしてみませんか?

 また先日、国連の「気候変動に関する政府間パネル (Intergovernmental Panel on Climate Change、 IPCC)」が第4次 報告書を発表し、世界中の政治家に地球温暖化に対する対策を取 る様に行動を促しました。

 そこで、環境問題に関する有名なスピーチを皆様に紹介させ て頂きたいと思います。

 それは、1992年6月、ブラジル、リオ・デ・ジャネイロでの 「環境と開発に関する国連会議( 環境サミット)」に集まった 世界の指導者たちを前に、日系4世のたった12才の少女(カナダ 国籍)、セヴァン・ スズキさんの行った6分間の伝説のスピー チです。

 ちなみに、この時の日本代表は竹下元首相で、その演説草稿 は、当時外務省におられた雅子皇太子妃殿下がお書きになられ たそうです。

【 伝説のスピーチ 】

 「こんにちは、セヴァン・スズキです。エコを代表してお話 しします。

 エコというのは、子供環境運動(エンヴァイロンメンタル・ チルドレンズ・オーガニゼィション)の略です。カナダの12才 から13才の子どもたちの集まりで、今の世界を変えるためにが んばっています。

 あなたがた大人たちにも、ぜひ生き方をかえていただくよう お願いするために、自分たちで費用をためて、カナダからブラ ジルまで1万キロの旅をして来ました。

 今日の私の話には、ウラもオモテもありません。なぜって、 私が環境運動をしているのは、私自身の未来のため。自分の未 来を失うことは、選挙で負けたり、株で損したりするのとはわ けがちがうんですから。

 私がここに立って話をしているのは、未来に生きる子どもた ちのためです。世界中の飢えに苦しむ子どもたちのためです。 そして、もう行くところもなく、死に絶えようとしている無数 の動物たちのためです。

 太陽のもとにでるのが、私はこわい。オゾン層に穴があいた から。呼吸をすることさえこわい。空気にどんな毒が入ってい るかもしれないから。父とよくバンクーバーで釣りをしたもの です。数年前に、体中ガンでおかされた魚に出会うまで。

 そして今、動物や植物たちが毎日のように絶滅していくのを、 私たちは耳にします。それらは、もう永遠にもどってはこない んです。

 私の世代には、夢があります。いつか野生の動物たちの群れ や、たくさんの鳥や蝶が舞うジャングルを見ることです。でも、 私の子どもたちの世代は、もうそんな夢をもつこともできなく なるのではないか?あなたがたは、私ぐらいのとしの時に、そ んなことを心配したことがありますか。

 こんな大変なことが、ものすごいいきおいで起こっているの に、私たち人間ときたら、まるでまだまだ余裕があるようなの んきな顔をしています。

 まだ子どもの私には、この危機を救うのに何をしたらいいの かはっきりわかりません。でも、あなたがた大人にも知ってほ しいんです。あなたがたもよい解決法なんてもっていないって いうことを。  オゾン層にあいた穴をどうやってふさぐのか、あなたは知ら ないでしょう。死んだ川にどうやってサケを呼びもどすのか、 あなたは知らないでしょう。絶滅した動物をどうやって生きか えらせるのか、あなたは知らないでしょう。そして、今や砂漠 となってしまった場所にどうやって森をよみがえらせるのか、 あなたは知らないでしょう。

 どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのは もうやめてください。

 ここでは、あなたがたは政府とか企業とか団体とかの代表で しょう。あるいは、報道関係者か政治家かもしれない。でも、 ほんとうは、あなたがたもだれかの母親であり、父親であり、 姉妹であり、兄弟であり、おばであり、おじなんです。そして、 あなたがたのだれもが、だれかの子どもなんです。

 私はまだ子どもですが、ここにいる私たちみんなが同じ大き な家族の一員であることを知っています。そうです50億以上の 人間からなる大家族、いいえ、実は3千万種類の生物からなる 大家族です。国境や各国の政府がどんなに私たちを分けへだて ようとしても、このことは変えようがありません。

 私は子どもですが、みんながこの大家族の一員であり、ひと つの目標に向けて心をひとつにして行動しなければならないこ とを知っています。私は怒っています。でも、自分を見失って はいません。私は恐い。でも、自分の気持ちを世界中に伝える ことを、私は恐れません。

 私の国でのむだ使いはたいへんなものです。買っては捨て、 また買っては捨てています。それでも物を浪費しつづける北の 国々は、南の国々と富を分かちあおうとはしません。物があり あまっているのに、私たちは自分の富を、そのほんの少しでも 手ばなすのがこわいんです。

 カナダの私たちは、十分な食物と水と住まいを持つめぐまれ た生活をしています。時計、自転車、コンピューター、テレビ、 私たちの持っているものを数えあげたら何日もかかることでし ょう。

 2日前ここブラジルで、家のないストリートチルドレンと出会 い、私たちはショックを受けました。ひとりの子どもが私たち にこう言いました。

 「ぼくが金持ちだったらなぁ。もしそうなら、家のない子す べてに、食べ物と、着る物と、薬と、住む場所と、やさしさと 愛情をあげるのに。」

 家もなにもないひとりの子どもが、分かちあうことを考えて いるというのに、すべてを持っている私たちがこんなに欲が深 いのは、いったいどうしてなんでしょう。

 これらのめぐまれない子どもたちが、私と同じぐらいの年だ ということが、私の頭をはなれません。どこに生れついたかに よって、こんなにも人生がちがってしまう。私がリオの貧民窟 に住む子どものひとりだったかもしれないんです。ソマリアの 飢えた子どもだったかも、中東の戦争で犠牲になるか、インド でこじきをしてたかもしれないんです。

 もし戦争のために使われているお金をぜんぶ、貧しさと環境 問題を解決するために使えばこの地球はすばらしい星になるで しょう。私はまだ子どもだけど、このことを知っています。

 学校で、いや、幼稚園でさえ、あなたがた大人は私たちに、 世のなかでどうふるまうかを教えてくれます。たとえば、

* 争いをしないこと
* 話しあいで解決すること
* 他人を尊重すること
* ちらかしたら自分でかたずけること
* ほかの生き物をむやみに傷つけないこと
* 分かちあうこと
* そして欲ばらないこと

 ならばなぜ、あなたがたは、私たちにするなということをし ているんですか。

 なぜあなたがたがこうした会議に出席しているのか、どうか 忘れないでください。そしていったい誰のためにやっているの か。それはあなたがたの子ども、つまり私たちのためです。あ なたがたはこうした会議で、私たちがどんな世界に育ち、生き ていくのかを決めているんです。

 親たちはよく「だいじょうぶ。すべてうまくいくよ」といっ て子供たちをなぐさめるものです。あるいは、「できるだけの ことはしてるから」とか、「この世の終わりじゃあるまいし」 とか。しかし大人たちはもうこんななぐさめの言葉さえ使うこ とができなくなっているようです。おききしますが、私たち子 どもの未来を真剣に考えたことがありますか。

 父はいつも私に不言実行、つまり、なにをいうかではなく、 なにをするかでその人の値うちが決まる、といいます。しかし、 あなたがた大人がやっていることのせいで、私たちは泣いてい ます。

 あなたがたはいつも私たちを愛しているといいます。しかし、 私はいわせてもらいたい。もしそのことばが本当なら、どうか、 本当だということを行動でしめしてください。

 最後まで私の話をきいてくださってありがとうございました。」(翻訳:ナマケモノ倶楽部)

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あなたと子供たちの未来のために、あなたのできる小さな行動を!

*「YouTube 伝説のスピーチ 環境サミット@リオ」で検索すると、 日本語字幕付きで、音声が聞けます。お試し下さい。また、彼女の 本も出ています。

*「ナマケモノ倶楽部」や「無買日」に関しては右記をクリックして、ご覧下さい。ナマケモノ倶楽部

【坂村真民詩集】

《 地球の祈り 》

地球に額をつけて

祈るようになってから

地球が唱えている祈りが

わかってきた

ありとあらゆる人間を見つくし

知りつくしてきたこの地球の

どうにもならない業苦の声

それを知ってから

わたしは天に向かって

唱えていた真言を

地球に額をつけて

唱えるようになった

地球の祈りを

わが祈りとするために

【仏語集】

 このような人の仕業は、自然の道に逆らい、天地の道理にそむ いているので、必ず災いを招くようになり、この世でも後の世で も、ともに苦しみを重ねなければならない。(無量寿経)

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第400号 屏風と心

第398号 宇宙に上手にお願いする法

第396号 父への憎しみが笑顔に!

第394号 できる人の教え方

第401号 家族への内観

第399号 幸せの法則

第397号 母からの独立

第395号 教師の内観

第393号 酒との闘い

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