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2022年10月08日大日乃光第2351号
安倍元総理の遺志を受け継ぎ、秋の大祭に祈りを結集しよう  

安倍元総理の遺志を受け継ぎ、秋の大祭に祈りを結集しよう  
 
安倍元総理の国葬儀を終えて
 
全国の信者の皆さんも、私の友人知人の皆さんも、昨日(九月二十七日)の安倍元総理の国葬儀の様子をテレビやネットでご覧になられた事でしょう。私は安倍元総理は「戦死」されたと思っております。そう聞かれると、大半の方が「戦死?」と疑問に思われる事でしょう。
 
安倍さんは、
「より良き日本にする為の戦い」
「若い人達に明るい日本の未来を創る戦い」
「より平和な日本にする為の戦い」
「誇りある日本を次世代の人々に伝える 戦い」
「世界の真ん中で咲き誇る日本を創る戦 い」
などなど、そんな大いなる志を持って日々国の為に邁進しておられた中での壮絶な戦死であった、と私は思っています。
 
幾人もの政治家が「常在戦場」(常に戦場に在り)という言葉を使っておられたのを聞いた事があります。国家・国民の事を真剣に考えて行動しておられる政治家にとって、政治とはまさに戦いの日々の連続なのであります。
 
苦闘の中にも優しさを湛えた人柄
 
過去の安倍元総理の言動をインターネットで見聞きしたり、SNSで識者による意見や発信を見聞して来て、安倍さんが一国の総理でありながら、地位や立場の違いを超えて自分が接する全ての人々を本当に大事にされてきた事を知りました。
 
また素敵なユーモアと優しさで、接した人々を笑顔にして来られた事も知りました。そしてどんなに奥様やお母様を大切にして愛しておられたかも知りました。
 
十一年前の東日本大震災で、アルティックが信者の皆さんと共に様々な支援活動をしていた時、安倍さんも一国会議員として、一人の人間として、七十回以上も自ら東北に出かけておられた事も知りました。熊本震災の時には総理として、被災地に五回足を運ばれました。
 
平和な現在の日本において、一人の偉大な政治家の死を「戦死」と言うには違和感を持たれた方が多いと思います。
 
しかし安倍さんは病により第一次政権を退陣された後、筆舌に尽くし難い苦難と挫折から立ち上がり、菅前総理を始め、安倍さんを支持し尊敬する多くの方々の支援と励ましによって、雄々しく第二次政権の座に就かれました。
 
それからの七年八ヶ月の日々は、当人にとってはさながら匍匐前進の様な、現実を見据えた中での政権運営であった事と思います。まだまだやり残した大切な仕事があった中で、またもや持病の悪化により、自ら総理の座を退かれました。
 
しかしその間に多くの同志や仲間達を育てて来られたので、私だけでなく多くの人々が「また元気になられたら、第三次政権を作られるに違いない」と期待している最中に凶弾に斃れられたのです。
 
献花の大行列が表した真実
 
七月八日の暗殺から国葬儀までの八十日近くの間、新聞やテレビなどマスコミによるネガティブな報道が続いたにも関わらず、当日は二万五千以上もの一般の人々による長い長い献花の大行列が続きました。
 
安倍さんを尊敬し感謝して、三時間待ちでも四時間待ちでも少しでも弔意を示したいと思った人々が全国から参集されました。この事実が、安倍元総理の偉大さとその成し遂げられた業績を多くの人々が知っている事を何よりも物語っています。
 
七月十二日の葬儀の時、昭恵夫人がこう言われました。
「主人も政治家としてやり残したことはたくさんあったと思うが、本人なりの春夏秋冬を過ごして、最後、冬を迎えた。種をいっぱいまいているので、それが芽吹くことでしょう」
 
この言葉を私達はしっかりと受け取め、それぞれの立場で、それぞれの花を咲かせなければならないと思います。まさに「念ずれば花ひらく」です。安倍さんの壮絶な戦いの日々は決して無駄ではありません。
 
献花の列に若い人々が多かった事は、まさに安倍さんが蒔かれた種として確実に将来花開き、「より明るい未来の日本」「より平和な日本」「祖国に誇りを持てる日本」「世界の真ん中で咲き誇る日本」に向けて、私達皆が自分の居る所で、自分の立場で、日々努力する事によって達成されるに違いありません。
 
分断の危機に、志で立ち向かおう
 
近年、世界が分断に向かっているという意見があります。そんな中で、この日本についても様々な面で分断が進んでいる様にも言われています。しかし、我が国は二千数百年以上の長きに亘って、天皇陛下を中心に国民が心と力を合わせ、協力して国の形を保ちながら発展してきました。これは世界から見ればまさに奇跡的な事です。
 
最近の分断と呼ばれる状況も、長い長い献花の列を作った若い人達であれば、乗り越えてくれるに違いありません。私はそう確信しています。
 
また我が国古来の神道と佛教が融合して来た和の精神や文化、
「困った時はお互い様」
「お天道様が見ている」
「ご先祖様に恥じない生き方をしよう」
「情けは人の為ならず」
などの言葉に表されてきたように、助け合いの心、融和の心、公明正大な心を育んで来ました。これからもこの国民的な徳目を未来に向けて確実に育てて行きたいものです。
 
そしてこれらの徳目の土壌になるのが正に信仰心です。国民を分断させようとするマスコミに踊らされる事なく、これからも私達自身の研鑽と家族の融和、そしてご先祖様や国を思う心をしっかりと育てて立ち向かって行きましょう。
 
大祭で平和への祈りを捧げよう
 
さて、あと二十日余りで奥之院大祭です。先月から、今年の奉納土俵入りを横綱照ノ富士関にお願いしておりましたが、皆さんもご存知の様に秋場所で両膝の状態の悪化により休場。手術が必要かもしれないとなって、今年も奉納土俵入りはできない事になりました。
 
先に安倍元総理の事で、さながら戦死された様であったとお伝えしましたが、現代に残る数少ない侍とも言えるのが大相撲の力士です。その力士の一人である横綱照ノ富士も壮絶な戦いの日々を送って来られましたが、遂に休場を決断された時の心の内は如何ばかりだったでしょう。その心を慮る時、常人には窺い知れない煩悶があったに違いありません。
 
それにも増して、未だ戦禍の中にあるウクライナの人々の苦難の日々を思う時、今、私達に何が出来るのかを真剣に考えています。
 
「祈るだけでは平和は来ない」と以前から言い続けて来ましたが、祈る事が無意味であるわけでは決してありません。
 
来たる奥之院大祭では、全国の一人でも多くの信者の皆さんに、玉名のこの地にご参集頂き、世界の平和への熱い祈りを共に捧げて頂きたいと念じております。
 
そして安倍元総理が命を懸けて戦われた「日本の平和と安定」「明るく繁栄する社会の実現」のために、真剣に祈って下さい。
 
その真剣で篤い祈りこそが、あなた自身に幸せと平安をもたらし、また苦難の中に居られる方にとっては、その苦難を打ち破る大きなきっかけとなるに違いありません。
 
一人の祈りの波動が千人へ、万人へ、億人へと広がるのです。ぜひ友人や知人にも声を掛けて、一人でも多くの家族や友人と共に、この祈りの大祭にお参り下さい。
 
御本尊皇円大菩薩様、開山上人様、真如大僧正様と共に心よりお待ち致しております。                                    合掌(九月二十八日記)




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