2011年04月02日第509号
問題も答えも自分にある

母に対する内観をさせて頂きました。内観していくにつれ、まず母の偉大さに気づかされました。父が早くから病気になり、働けないようになっておりましたので、そこから就職し、車の免許をとり、兄弟3人を育て、同時に父の看病にも毎日行く。そんな 生活を送っていました。
その頃の出来事全てがして下さった事に値するものですし、兄弟3人変わらない愛情を持って育てて下さいました。
しかし、私がそれに対しお返しした事と言えば、本当に頭の隅まで探しても出てきません。あったと思ったとしても、当然の事しかしておらず、それをあたかもして返した事火の様に初めは感じておりました。母だけでなく、誰に対しても、お返しした事などありませんでした。
母にして頂いた事はすぐに思い当たる事が沢山出てくるのですが、今まで親孝行したつもりになっていても、それは表面的なものだけで、決して母の為にとか、人の為にという心からのものではなかったのです。
そういった何もしていない自分、何かしていると思い込んでいる自分にも気付かされました。
ご迷惑をおかけした事という問いについて考えているうちに、 何故母は、私みたいな親不孝の面倒も見てくれていたのだろうか、そして、愛してくれていたのだろうか、という疑問がわいてきました。
親は全て知っているんだと思います。私がまだ子供だという事も、まだまだわがままを言うだろうという事も、それも全て含めてだまって勝手をさせて下さっていました。愛情の他にはないと思いました。家に帰り、感謝の言葉を伝えようと思います。
父の内観をさせて頂きました。私が幼い頃、小学校高学年頃から、父は体をこわし始めました。他の家庭の父親というのは威厳があり強そうで、休みの日は外で遊んでくれるようでした。
私は小さい頃からその経験がなく、顔もあまり見ていませんでした。なんでうちの父はこんなに弱っちいんだろうと情けない気持ちと確か大人の男の人にかまってもらいたい気持ちでいっぱいでした。
つまり幼少時代から父の事が嫌いでした。憎しみに近いと思います。そのせいで私は非行に走ったり、人生をつまらないと感じたり、みじめな生活をしていました。
しかし、内観すると、今まで全て父のせいにしていた事が、全 て自分のせいのように思えてきて、しだいにそれが真実になり、ついには、だんだん父にして頂いた事が沢山見え始めました。
現在まで父より自分の方が偉いような態度をとってしまう事がありました。しかし、内観している内に、その時の自分を思い出すと、本当に恥ずかしくてたまらなくなりました。
それを父と母は、どういう風に見て受け入れて下さっていたのだろうと考えると、正直その時だけは一度帰りたくなりました。 家に帰って、感謝の気持ちを伝えたいと思います。
そして、これからは敬意を持ち、父と接していきます。それが必ず人生をよりよくする法の一つとして。今は確信しています。
嘘と盗みについて内観させて頂きました。小学校の時に万引き、事務所にどろぼうに入りました。中学では自転車を盗み、高校では盗んだバイクで無免許のまま仲間と乗り回していました。盗んだ物が数え切れず、その数と同じ数の迷惑した方困った方がいら っしゃいます。
高校生になり警察につかまった時も、警察なんか敵だとたくさ ん暴言をはいていました。今回の内観で、原因は全て甘えであり、単なる自分の未熟さ、おろかさでしかありませんでした。
それをあたかも周りの大人のせいにして、今考えると恥ずかしさで一杯になります。そして何より多数の見知らぬ方々に大きな迷惑をおかけした事に大変申し訳なく思います。
今回の内観で初めは少し不明な部分、半信半疑がありましたが、 信じるとか信じないとかではなく、問題も答えも全て自分の中にありました。これから生きていく上での軸にしなくてはいけないと感じました。
終わって外に出た時、きっと一週間前と変わっていると思います。しかし、やはり問題は自分にあるので、外ではなく内に眼をやり、行きていこうと思います。
今回指導下さいました先生、それから研修所の方々、本当にありがとうございました。食事も毎朝毎晩おいしくて、正直とてもとても楽しみでした。七日間お世話になりました。帰って皆に話そうと思います。
坂村真民詩集
姿勢
ちちよちちよと
なくむしの
ははよははよと
さくはなの
こころおもえば
なみださえ
たまのごとくに
ひかるなり
仏語集
心は抑え難く、軽く立ち騒いで整え難い。この心を整えてこそ、 安らかさが得られる。(法句経)
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