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2011年12月20日第534号
『うつ病で家族の愛に気付く』
今回初めて内観させて頂き、大変大きな気付きを頂きました。
初めに母に対する自分を観ましたら、小さな頃から現在に至るまで、あらゆる全ての事が、無償の愛と思いやりに満ちているという事に気付きました。
子供の頃、喘息気味であった私を、スイミングスクールに通わして下さり、元気に通って欲しいという母の思いにも気付きました。毎日の食事を作って下さり、それもまた、元気に生きていって欲しいからなのだと感じました。
小学生の頃には、好きな服を自分で選ばせて買って頂いたり、やりたいと言った事については、すべてその為の費用や段取りを、自分の事はさておいてでも、そうさせて下さった事は、大変嬉しく有難かったことです。
その反面私が母にお返しした事は、何もないという事実にも気付きました。
迷惑を掛けました事は、保育園から小学入学頃まで殆ど毎晩のようにお寝しょをした事です。夜中に急に起こされる上に、その後の布団や着替えの用意など迷惑をおかけしました。にもかかわらず、一度も母から責められた事はなく、恵まれていた事を感じます。
また、友人や人から言われた事などをいちいち気にしてクヨクヨしていた自分にも気付き、心配をかけた事と思います。
弟をいじめたり、人の顔色を伺いがちの自分にも気付きましたが、それさえも受け入れて頂いていたと思うと、母の優しさのお陰だと思いました。
中学、高校と変わらず好きな事をさせて下さった事や、全く勉強せずで大学へ行くと言った私を信じて下さり、限られた収入の中で、家族の生活費、学費、受験の費用や旅費等を工面して下さった事などは、大変な苦労を掛けてしまったと思います。
大学も落ち、浪人すると言って聞かない私の為に、一緒に京都まで来て下さり、段取りを作って下さった事も大変ありがたかったです。
内観していく中で浮かび上がって来たのは、大学に入り勉強もせず、遊びほうけて酒ばかり飲んでいる自分でありました。
父母が汗水たらして働いて稼いだお金を人の金だからというような気持ちで、ドブにすてるような使い方をしていた自分でもありました。申し訳なく、恥ずかしいです。
その調子で留年までしてしまい、資格の類も一切取らず、ノコノコと家へ戻り、ふて寝していた私を責めずにいた母は、もはや絶望的だった心持だったと気付きました。
さらにその後、私がうつになった事は、大変な迷惑をお掛けした事だと思います。私の話を優しく辛抱強く聴いて下さった事など、何とお礼を言えばいいのか。
父母と病院へ行き、帰りに寄ったうどん屋で食べたうどんと、三人で食事できた事が浮かんできた時は、涙が出ました。ただ、受け入れて下さっていたのだと言う事が、その時気付けました。
その後、回復した自分が、食事や生活が改まり、今度は逆にエゴが強まり、祖父の作る野菜に文句を言い出し、否定し続け、傷つけた事など、申し訳ないと自分の愚かさを観ました。
本来そこに良い悪いという次元でなく、もっと大きな祖父、祖母、母の愛や思いやりに気付けなかった、相手の心を感じ取れない自分だったと、気付いたのでした。
父に対しても、お給料を私に払ってくださった上で仕事を与えて、無償で教えて下さっているのに、それに対し反発反抗し、仕事を放棄するという何も分からずのアホだったという事にも気付きました。
ちょっとかじって知ったような事を、大上段で言い放つ恥ずかしい自分や、それにもかかわらず、聞いて下さっていた周りの方の慈悲心には、何とお礼と謝りを言えばいいのか分かりません。
内観を通してこれまでやってきた事などを観ましたが、そこにあるのは、ちっぽけな自己中心的な自我と慢心、盗み、汚れた心でした。
同時に、それでもさらに許して、黙って受け入れて下さっていた父や母、家族の姿でした。自分の中の思い込み。偏見、癖など、あらゆるものが淀んでいたのです。
それでも受け入れて許してくれていた家族、周囲の方に、これから少しでもお役に立つべく、日々思いやり、相手の視点から物事を観るということ、日々精進していこうと決めました。
生きている現在、内観させて頂く機会を下さった全ての方に感謝します。ありがとうございました。心が温かい感じと全ての存在に感謝する気持ちで一杯です。
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【坂村真民詩集】
『 ありがたいなあ 』
ありがたいなあ
ありがたいなあ
どんなに苦しいことがあっても
生きていることは
ありがたいなあ
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【仏 語 集】
心よ、おまえが、全てのものはみな実体がなく、移り変わると
知って、執着することなく、むさぼり、瞋(いか)り、愚かさを
離れさえすれば、安らかになるのである。(パーリ、長老偈註)
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