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2012年01月17日幸福ニュース第538号
『下山の思想』
今回は、五木寛之著『下山の思想』(幻冬舎新書)を紹介させて頂きます。現在の日本にマッチした考えさせられる内容です。
『下山の思想』
(1)世界は今、未曾有の時代が始まった。大変動期に入った。
(2)今、日本は下山の時代。それは決してマイナス思考ではない。
(3)頂上を極めた後は、下山するのは当たり前。登山より、下山の方が難しい。注意しないと転ぶ。
(4)見事に下山する。安全に、そして優雅に。その目指す方向には新しい希望がある。
(5)下山は次に登山するために行う。私達はいつか復興するだろう。しかし、それは以前と同じものではない。再生(次の登山)の目標はどこにあるのか?
(6)再び世界の経済大国という頂上を目指すのではなく、実り多い成熟した下山をこそ思い描くべきだ。実りある下山の時代を見事に終えてこそ、新しい登山へのチャレンジもあるのだ。
(7)新しい物差しを持って、再度出発する。
(8)あらゆる意見は仮説である。情報には必ずバイアス(偏り、偏向)がかかっている。はっきりした真実は、「明日のことはわからない」この一点だけだ。世界は常に予期されざる事態によって変動してきた事は、歴史上明白である。
(9)医学にしても物理学にしても、最も現実的な立場は、「人間にわかっているのは、現実世界のほんの一部である」ということだ。「絶対に大丈夫」ということなどありえない。
(10)人間はみずからが欲するものしか見ない。私達は広角レンズよりもなお広く、世界と現実の隅々まで見渡しているかのように、錯覚している。
(11)私達は未来を見通すことの出来ない愚かな存在なのだ。ちょっと冷静に考えれば、おのずと見えてくる真実から、あえて目をそらせようとする心の働きを持っている。
(12)うつ病が激増している。また、百歳以上の高齢者が4万人を超える時代となった。
(13)自殺者が毎年3万人。十数年続いている。何故か?自殺者のおよそ半数は健康問題。経済と病気と孤立が大きな原因。
(14)新薬や治療法が日進月歩の時代に、むしろ病人が以前より増えているというのは、解せない話だ。社会そのものが、病気と病人を拡大再生産するシステムと化してきたのではないか。現在の医療そのものに、どこか大きな問題がひそんでいるのではないか。まず、病人大国からの脱出を。
(15)終戦の時、私達は北朝鮮の平壌に置き去りにされた。太平洋戦争終結の時も、原発事故の時も同じ。公というものは、民の立場を考えて対処するものではない。しかし、政府は真実と責任を明らかにし、正確な報道をした方がよい。
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昨年は、原発事故で原発安全神話が崩壊し、日本の教育の問題点が露出しました。同時に、世界一優秀だといわれた官僚神話と行政機構神話も崩壊しました。
中国の鉄道事故処理と、日本の原発事故処理がほぼ同じレベルにある事がよくわかりました。また、大本営発表を垂れ流す大手マスコミの限界も明らかになりました。
それから、世界中の民主政治が機能不全に陥ってます。そして、資本主義も行過ぎたのか、弊害が目立つようになってきました。ギリシャで起こっていることは、明日は我が身、日本でも起こるのではないでしょうか。
世界は大変動期に入ったようです。しばらくは混沌の世界が続き、その後、新しい世界と秩序が確立されるのでしょう。その中で、私達は、例え小さな事でもいいから、自分に出来る事を考え実行していくことが求められているのではないでしょうか?
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