2014年12月26日幸福ニュース第635号
「心を救われた(自殺志望から生きる希望へ)」
心理療法「内観」とは、周りの人々について、3つのことを調べます。(1)してもらったこと、(2)してあげたこと、(3)迷惑や心配をかけたこと、です。思い出し、相手サイドから考えてみることによって、色々なことに気付き、癒され、立ち直り、リフレッシュし、生きる力がわいてくる自己啓発法です。教育界、医療界、実業界、スポーツ界など、様々な分野で使われて、効果をあげております。
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最初お寺に着いた時、中に入らず帰ろうと、うろうろしていました。そこで女の人に声をかけられ、玄関に入りました。
しかし、内観の説明を受けても、何故携帯を預けないといけないのか、境内の外に出れないのか、何故自分がここに居て、こんな事になるのか解らなかった私は、一見この地獄に見えるような日々を耐え抜けるのかと、気分が落ち込みました。
でも、心のどこかで、その時人生のどん底だった私は、「ここで変われなければ、もう終わりだ。」と、先も見えない、何も知らない、この内観にかけている自分もいたのです。
しかし、心が何重もの鍵で重く見えなくなっていた私は、2日目になっても内観に集中できず、このまま終わってしまったらという焦りと、過去と向き合う怖れと、色んな感情につぶされ、面接も上辺だけしておりました。
でも、それさえも耐え切れなくなり、その不安や恐怖、過去の事、これにかける気持ちと、乗り越えられなかったらどうしようという不安、何故私がこんな目にあわなければいけないのかと、面接者の大山さんにぶつけてしまったのです。
今思えば、これが、私が高校でうつになり、それから初めて誰かにぶつけた本音であり、弱音、八つ当たり、助けを求めた声だったと思います。
そんな私に対して大山さんは、私の過去や本当の心の声を全て悟ったかの様に受け止め、「辛かったね」「泣きたい時は泣いていい」「ここに重荷を全て置いていきましょう」「あなたの居場所はここにありますよ」と言って下さいました。
そんな言葉に、私は初めて心からの涙というものを流した気がします。そこから、心と体が別人のように軽くなり、やっと私の本当の内観が始まったのです。
その時点で内観は、母に対する現在の時期か、父に対する最初の内観が始まっている頃でした。幼い頃の父との思い出はとても愛にあふれ、幸せで胸がいっぱいになりました。
妹と弟の世話で忙しい母との幼い頃の思い出がなかなか出てこなくて、何故と思っていたけど、でも、その分、いや、それ以上の幸せを父がくれていたのです。
父との思い出の多くは、父のバレーの試合で色んな所に行き、そこで沢山の人に出会ったことです。父なりに考えていたんだなと思うと、胸が温かくなりました。
続いて調べた祖母もそうです。祖母には、よく妹と入院して不在がちだった母の代わりに育ててもらったので、私にとっては母同然の存在で、父同様、沢山の思い出が浮かんできました。
母を通しては全く思い出せなかった幼少期は、二人を通すと、とても幸せにあふれていて、母の思い出は少なくても、二人や、二人のお陰で出会った沢山の人に、私は十分愛されていたと気付きました。
でも、どんなに温かい思い出に満たされても、母父祖母、全て高校から現在についてが辛く、逃げ出したくなります。
それは私が不登校となり、うつ病と診断され、それから何度も復帰と逆戻りを繰り返し、今年の秋からここに来るまでが、一番ひどい状況だったからです。
そのせいで、私は家族皆に迷惑心配をかけ、笑顔を奪いました。申し訳ない気持ちで苦しくなり、何度も考えるのをやめました。
そんな私にある夜、大山和尚さんが「自分を許し、人を許し、自分を愛し、人を愛する」とおっしゃりました。何故かこの言葉が心から離れませんでした。
3日目、嘘と盗みについてと、母について2回目の内観をしました。内観をしている時、ふと私は、初めはほんの小さなキッカケでそれに傷つき失望した後、嘘をつき、そんな自分にまた失望し、そうやって本当の自分の声を自分で閉ざしてしまったのではないかと思ったのです。
そして、そんな悪循環が巡りに巡って、体調も心も壊してしまったのではないか。本当の心の叫びを閉ざしてしまったのは、結局自分自身であり、私が私を不幸にしていたのではと。
その時初めて、自分に対しても申し訳ない、ごめんねと思い、自分を許し、人を許すという言葉の大きさを痛感しました。
そして5日目に、妹弟を通して家族のありがたさ、そしてトラウマでしかなかった病気についても、もし、妹弟がいなかったらというのと同じ発想から、この病気になったからこそ出来る事、気付いた事が沢山でてきました。
私はこの経験を通して、このご縁をつなげる為、このように生かされているのではないか、と。
誰かが悩んだ時、立ち止まる事は弱さではなく、それが後には誰よりも大きな一歩になると、誰か苦しんでいる人に伝える為こうさせて頂いたのではないかと悟ったのです。
私は言葉では表しきれない程、家族や沢山の方々に愛されておりました。病気になるまでの思い出は幸せでしかないのです。
でも、この病気にならなければ、気付かなかった親の無償の愛、祖父母、妹弟のありがたさや、過ごせなかった時間があると思うと、トラウマだった出来事もこの病気も、幸せだったと思えたのです。
私は病気でも幸せでした。ただ、その幸せに気付けず、私を苦しめていたのは、病気でも家族でも過去でもなく、自分なのです。私が私を不幸にしていたのです。
私はここへ来る前、「無」でした。表情、声、感情、希望、死のうとする気力もなく、それこそ、心が死んでいたんだと思います。
それでも、こうやってここに来れた。リストカットや、自分で体を傷つけた事も沢山あります。それでも死ななかった。どこかで踏みとどまってくれたのは、この私の体であり心です。
きっと幸せな思い出や、沢山頂いた愛が、私を生かしてくれたんだと思います。その踏みとどまる力をくれた思い出や愛、心を下さったのは、紛れもなく、母父家族、出会った人々であり、仏様です。
私は仏様にも見放されたと思ってましたが、そんな事なかった。今こうして生きて、幸せだと言える。
そして感謝し、この命この縁をつなげる為、こうして生かして下さっているから。
私は、今全てが幸せです。空が青かった。生きてると思った。
ここに来なかったら、私は死んでたと思います。そこで、ここへ導いてくれた全てに感謝し、今まで沢山心配迷惑をかけた家族や人々にできるのは、全てを幸せに受け止め、私が私として笑顔で幸せに生きていくことだと思います。
これからもこの気持ちや感謝を忘れず、温かい心で、今を精一杯生きていきたいです。
私は不幸なんかじゃありませんでした。私は幸せ者です。それを気付かせて頂き、ありがとうございました。
私は苦しんでる人がいたら支えになれる、そんな人になるのが夢であり目標です。その時は、この内観も伝えて、ご縁をつなげていこうと思うし、それが役目だと思います。
心を救ってもらいました。本当にありがとうございました。
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*お陰さまで、第26回内観療法ワークショップは大成功でした。感謝申し上げますと共に、来年の皆様方のご多幸をお祈り申し上げます。(にこにこ和尚)
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